20. 帰国

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11月11日、今日は南米旅行最後の日。名残惜しいけど日本に帰らなくてはならない。

朝目を覚まし、少しずつ荷物を片付け始めていたら部屋の電話が鳴った。電話の相手はSさん。最後の最後に飛行機のストと大統領府見学の突然の中止というダブルパンチを見舞ったポコたちをこのまま日本に返してはいけないと気遣ってくれて、休日にも関わらず搭乗前にSさん家族がブエノス北部の街オリーボス地区のランチに招待してくれた。

Sさんの車でレストランに向かう途中、ホテルの窓から見えたスラム街の傍を通る。

線路を隔てただけでこんなに異なる風景が…

レストランに行く前に立ち寄った高級住宅地サンイシドロ地区。ここにもペルーと同じく光と陰が。先程のスラムの風景とは打って変わって目を見張るような豪邸が立ち並んでた。豪邸の写真はないので雰囲気だけね(^_^;)

三角屋根が可愛らしいサンイシドロ大聖堂

そして先日、てっきり海だと思ったラプラタ川へ。生憎の曇りなので今日は見えないが、左手の先はウルグアイ。向こう岸はブエノス中心部。
広い…ほんとに川?

そしてSさん家族の待つレストランへ。 La Panadería de Pablo(ラ・パナデリーア・デ・パブロ)。日本語に訳すと「パブロさんのパン屋さん」だって。確かにパンも美味しかったけど、その他どれをとっても美味しくて美味しくて…ブエノス最後の素晴らしいランチ♥

Guacamole Toast ( グアカモレ・トースト )
Ensalada Caesar con Langostinos ( エビ入り・シーザーサラダ )
Ojo de Bife Black Angus ( 黒アンガス牛のリブアイ・ステーキ )
Ravioles de Calabaza (カボチャのラビオリ)
Milanesa de bife de chorizo
初めて食べるミラネッサ
文句なしにお気に入りに♥
Ribs de cerdo BBQ ( ポーク・リブのバーベキュー )

Sさん夫妻のお子さん、Y君とR君も一緒にアットホームなランチタイムを過ごせてとっても幸せ。もっともっとお話ししたかったけど、飛行機の出発時間が迫ってきたので、3人に別れを告げSさんにホテルまで送ってもらう。

ホテルに向かう途中、高速道路なのに人が歩いてる、道路上空の橋のフェンス外に人がまたがってる、爆竹のような音が鳴り響いてる。すわっ暴動か?と思うくらいの騒ぎに遭遇する。強豪サッカークラブのリーベルプレートのホームスタジオ「エル モヌメンタル」が目の前に。どうやら今日はここで南米クラブ王者を決めるリベルタドーレス杯の決勝第1戦があるらしい。試合開始まで3時間もあるというのにアルゼンチン勢対決ということでスタジアムの外まで熱気ムンムンだ!帰国後のニュースによると、24日の第2戦前にボカジュニアーズの選手を乗せたバスがリバープレートのサポーターに襲撃されて試合延期になり、翌月9日になんとスペインのマドリードで開催されたとか。なんとも恐るべし…しかし、さもありなんな騒ぎを生で見てしまった!

ここは高速道路だ・よ・ね?

ビデオ画面を写真で撮ったので画像が荒くてごめんなさいm(__)m

エル モヌメンタル スタジアム

そしてホテルに到着。ここでSさんともお別れ。本当に本当にお世話になりました。温かいおもてなしと細やかな気遣いに感謝してもしきれないほどお世話になりました。

2時過ぎにエセイサ空港に向かうべくタクシーをホテル前で拾う。いよいよ帰国だと寂しいながらも安堵感でゆるみポコだったのよねぇ。ドライバーに1800ペソと言われてOKしちゃったのよねぇ。しかも高速代166ペソまで払わされて。先日ビジャマリアからダウンタウンのアエロパルケ空港までは込み込みで1200ペソだったを考えると、ものすごいボラれ様(泣)そもそもメーターがついてるから値段は交渉しなくていいと安心しちゃってたのに、ドライバーのおじさんはポコたちが乗ったらメーターをカチャって切ったよ~~。やられた~(怒)でもOKしちゃったのはポコです…しかもかなりの巨体でシートをがっつり下げてるから後ろシートの狭いこと。空港に着いたら、物凄くご機嫌で荷物を降ろしてくれたのは、いいお小遣い稼ぎができたからかな?(笑)

エセイサ空港

ラタムの搭乗手続きには長蛇の列。それもそのはず、多数あるはずの手続きカウンター2つしか機能していない。20分くらい経った頃だろうか 、担当者がカウンターに次々現れ、回転し始めて30分でやっと順番がきたよ。ランチタイムだったのかな?(^_^;)

帰りのコースはブエノスアイレス→ニューヨーク→成田のはずだったが、途中サンチアゴでトランジットするコースに変更になっていた。わーい、トランジットだけだけどチリにも寄れるんだ!
今回は、抜かりなく座席の確認!やっぱり勝手に窓側の席に変更されてたので、ニューヨークまでの座席を通路側に変えてもらった。よしっ!!!

心配した荷物も17㎏と21㎏で23㎏の重量制限内でセーフ。

出国手続きもすんなりと簡単に通過。

さて、今回の旅で1回も使っていないプライオリティパス。「世界1200か所以上のラウンジで出発前のくつろぎのひと時を」のうたい文句を聞いて、楽しみに持ってきた。ところが…エセイサ空港では午後10時~午後2時までしか入れないんだって(泣)残念!

免税店で残りのペソを使おうと思っていたけど、免税店自体があまり充実してなくて、チョコレートと意地でルージュのみ購入。ペソが随分残っちゃった(^_^;)

それでもあきらめきれなくて、搭乗ゲートとは反対側の免税店エリアに行っていたら、ボードに「Final Call」の表示が!

慌ててゲートに行くも既に搭乗客は誰もいない!!!それでもなんとか水だけ買ってポコたちも搭乗。なぜだか予定より20分も早く離陸したのよ。

サンチアゴ着陸の少し前に、右側に雄大なるアンデス山脈が見えた。ブエノスアイレス→サンチアゴ間は右側窓際席がよかったんだね。

サンチアゴ空港で覗いた免税店エリアは小さいけど、面白いものがいろいろあったよ。銀製品やラピスラズリ、それに鉱石などとっても充実してるの。トランジット1時間という中、ポコはラピスラズリのリングと銅製のマグネットを購入。タクは少年のように目を輝かせながら色とりどりの石を購入。ここでペソが使えたらなぁ…

乗り換えた飛行機は最新型機なのかな?とっても綺麗で座席間隔も広いの。それよりも何よりも、3列右側の通路側と真ん中のシートだったが、窓側不在なので2人で3席占有できる。ロングフライトで最高のラタムからのプレゼント🎁ポコが2人分使って(ごめんなさい)横になって爆爆睡。ニューヨークまでの9時間半のフライト中、食べてる以外は殆ど眠って過ごせた。機内食の記憶が殆どないくらい眠った眠った。

只今キューバ上空
いつか行ってみたいなぁ

着陸直前のニューヨークの夜明け

JFK空港ではもちろん英語のアナウンスが聞こえてくる。「英語を聞いてほっとすると思ったのは生まれて初めてだ。」とタク。ほんとだね~(笑)

JFK空港でもロサンゼルス同様、入国審査は長蛇の列でなかなか進まない。特に我々が並んだ列の係員の黒人女性はあっち行けこっち行けと偉そうに命令し、我々の列は一向に進ま ない。我々の前の日本人と我々は無視して勝手に申請を始めた。そこに日本語 の上手な女の子が来てくれサポートしてくれた上に、「トランジットだけで成田に行く、時間があまりない」と言ったら、順番を飛び 越して審査のところに連れて行ってくれた。日本語を勉強中の子なのかなぁ、助かった!頑張ってね!

その後、2度の手荷物チェックがあり、その都度靴や上着まで脱がなければならない。

ここでもダメ元でプレミアムエコノミーへのアップグレード申請をしてみたが、やはり周遊パスはダメだった。でも席は窓側から通路と真ん中へ、しかも前に何もない広いスペースの座席に変更してくれた。

JFK空港は想像以上に大きくて、搭乗ゲートは到着ターミナルとは別のターミナルにAir Trainというモノレールで行かなくてはならない。ターミナルが8つもあるんだね。因みに成田は3つだから約3倍!行き方知らなかったんだよね~(^_^;)ここでもすったもんだ人に聞きまくりなんとかたどり着けた。ちゃんと知ってたらとっても楽ちんだろうなぁ。しかしながら、空港は鬼門だ…
トランジット時間は短いほうがいいと思ってたけど、旅慣れてなければ少し長めに余裕をもったほうがよかったみたい。ここでもプライオリティパスは使えずじまい…

Air Trainは無料。
バリアフリーだから、スーツケースも楽々運び込めるね。

最後のロングフライト。
機内に入り搭乗券を見せた途端、日本人のCAが「 ポコタク様(実際はほんとの苗字だよ)お帰りなさいませ、お席はこちらの通路です」と声をかけてくれた。温かいその言葉に胸の奥からふ~っと深い安堵ため息が。飲み物は冷たい綾鷹茶。う~ん、美味いっ。CAのSさんは、ポコ達が南米を3週間周ってきたと聞くと、それはさぞかしお疲れでしょうと、その後も何かと気にかけてくれた。有難いきめ細やかな心遣い、ザ・ニッポン♥
当たり前だと思っていたことが、決して当たり前ではないことを再認識させられる。

ビーフシチュー
久しぶりのお味噌汁が嬉しい

機内では、観たいものがあれば映画を観て、眠ければ寝て、食事が出されれば完食し、14時間後に成田に無事到着。日付は11月13日になってる。
最後にCAのSさんがポコ達の長旅を労いに声をかけにきてくれた。こちらこそお世話になりました。

成田ではスーツケースを自宅まで送る手配をし、売店でコーヒーを買うためレジに並ぶが、「あー、ここではお財布を手にもって歩いても大丈夫なんだ!」と妙に感動!

ほんとにほんとの最後のフライト、成田→福岡へ。
19時55分、福岡空港着!
総搭乗時間27時間50分、トランジットを含めると36時間20分のロングフライトが無事終了!
帰りもなぜか時差ボケなし(^_^;)



こうして南米3週間の旅が終わった。
様々なハプニングに見舞われたり失敗もしたけど、それもまた旅の一興。それらぜーんぶひっくるめて貴重な素晴らしい体験ができた3週間だった。

旅行期間は3週間だったけど、ポコは一粒で4度楽しんだの。
①企画、準備
②実際の旅
③アルバム作り
④ブログ

③のアルバム作りに際しては、ネットで作成注文できるサイト「フジフィルムのフォトブック」を利用した。レイアウトもある程度自由にカスタマイズできる。お値段はカバーの種類やページ数によるが、ポコ&タクはA4サイズ40ページのハードカバーを選択。なにより画質が美しくて立派なの。旅の思い出にお勧め!



そして改めて感じたのは、ポコ&タクが無事に充実した南米旅行ができたのも、現地でアテンドしてくれた方々、いろんな助言をくださった方々、ブログ作成に力を貸してくれた方など多くの人達のお陰だってこと。ペルーのYさん、その運転手のモイセス、秘書のエリカ、ブエノスアイレスのSさん夫妻、スペイン語のR先生、タクのお兄さん、Kさんなどなど…この場を借りて心からお礼を申し上げます。

そして、最後までお付き合いいただいた読者の方々にも…拙い文章を読んでいただいて、本当にありがとうございました。

次はどこに行こうかな…

ポコ&タク

コメント

  1. T.T より:

    軽妙な筆致で最後まで、楽しく拝読しました。
    お疲れ様でした。

    まず、これだけの中身の濃い旅行を計画し、実行されたことに敬意を表します。
    タフな体力と精神力に感心しました。
    特に、ポコさんの強靭な胃袋には、驚嘆します。
    そして、全編を通じてご夫婦の仲の良さが、何より際立っていてとても好感が持てました。

    還暦近くになってもこれだけの旅行ができるという実例は、励みにもなりました。

    ぜひ、続編を期待しています。

    • ポコ より:

      T.Tさん、
      最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
      ゼロから計画した旅は、ひとつひとつが殊更思い出深いものとなりました。

      確かに胃腸の丈夫さには我ながらびっくりです!
      自信をもって次の旅に行けそうです(笑)
      アラ還まだまだ頑張ります!